予約表を、受付の手元から作り直しました。
手書きの予約票を見て、受付の方が実際に使う形で作った予約管理システムです。ブラウザ上でそのまま操作できます。
データは架空のサンプルです。実在の医院のシステムではありません。
| 目的 | 「デジタルにすれば速い」で終わらせず、紙にできなくて画面にできることは何かを確かめるために作りました。 |
| 制作 | 2026.07 |
| 使用ツール | Claude Code / HTML / CSS / JavaScript |
| 規模 | 治療台3台・1枠20分・処置ごとに所要時間20/40/60分 |
きっかけ
歯科医院を受診したとき、次回の予約票が手書きでした。
「デジタルにすれば速い」と言うのは簡単ですが、それだけなら既に世の中にあります。紙にできなくて画面にできることは何か。そこを探すために、実際に動くものを作りました。
考えたこと
予約表は、患者さんに見せるもの
受付の方は、次回の予約を決めるとき画面を患者さんのほうへ向けます。ということは、そこに他の患者さんのお名前が並んでいてはいけない。紙の予約台帳は、見せた瞬間に全部見えてしまいます。伏せる方法がありません。
そこで「患者さんに見せる」ボタンを付けました。押すと、他の患者さんのお名前とご用件が伏せられます。処置ごとの色分けも同時に消します。色が残っていると、伏せたはずのご用件が色から推測できてしまうからです。急患用の予備枠は、列ごと消えます。件数の表示も消します。数字だけでも出ていれば、枠があると分かってしまうので。
担当を、人が思い出さなくていい
処置を選ぶと、その処置ができて・その時間に勤務していて・空いている人だけが担当候補に出ます。候補がいないときは、理由を日本語で出します(勤務外/別のご予約/その処置を担当されない)。「なぜ出てこないのか分からない」が、いちばん現場を止めるからです。
その日「担当できる人が出ていない処置」があれば、受付画面に警告を出します。
キャンセルは、一斉配信にしない
空いた枠に対して、実際にその枠へ入れられる方だけを出します。そのうえで、お電話での言い方の下書きまで作ります。全員に一斉送信すると、埋まるより先に信用が減ります。
取り消しの理由は選択式で記録します。自由記述だと、後から数えられないからです。
持たなくていい情報は、持たない
金額は扱いません。金額はレセコンが正で、二重に持てば必ずずれます。集計に出す数字にも「レセコンでも分かる」「予約表だけで分かる」の印を付けています。既にある数字を医院に二重管理させないためです。
作ったもの
受付が毎日触るところ
- 日別の予約表(列を「治療台ごと」と「担当ごと」で切り替えられる)
- 処置ごとの色分けと凡例
- 予備枠(急患用)/片付け・滅菌の枠(診療ではないので集計の分母から外す)
- 予約票の印刷/CSV書き出し
定期健診のご案内(リコール)
- 「そろそろの方」「治療の途中で途切れている方」「しばらくお見えでない方」を重複なしで振り分け
- 次のご予約が入っている方は出てこない
- 大人/お子さまで文面を出し分けた下書き・宛名の印刷・CSV書き出し
スタッフと担当
- できる処置の表(押すと切り替え)
- 勤務表
- 直近1か月の担当件数
集計(院長のみ)
- 処置ごとの件数・保険/自費・稼働率・時間帯別・曜日別・取り消し率・初診の入り口
やらないと決めたこと
金額・売上/カルテ本体/お支払い・決済/患者さん自身に操作させること。この4つは、この画面がやることではありません。何をやらないかを先に決めておかないと、作るほど現場の負担が増えます。
動作の検証
画面に出ない部分は機械で検証しています。同じ治療台・同じ担当に重なった予約が無いか、診療時間外や昼休みをまたぐ予約が無いか、勤務していない人やできない処置が割り当てられていないか、リコールの3分類に重複が無いか。コードを直すたびに全部流します。
設定は1つのファイルにまとめてあるので、治療台の数・枠の長さ・診療時間・休診日が違う医院にも、そこを差し替えるだけで対応できます。画面のデザインも医院に合わせてお作りします。
タグ: 業務改善 / 予約管理 / リコール / Claude Code
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